おもいつき 

 


夏に向かって、日に日に草の勢いは増してくる。

一週間いないだけで、蒼いジャングルと化していた。

でも茂っていたのは草だけではない。

放ったらかして何の手入れもしないのに、光や雨や風やらだけで、庭には見事にきれいな花が独り生え していた。

だんだん自分たち仕様になって来たからか、なんだか、そんな庭の花々が愛おしく思えてくる。

 相方は草を刈りながら、虫まで愛おしくなり、つい除けてしまうという。

ある日、相方が庭を見て、思いついた。

「ここにピザ窯を作ったらどうだろう」

その思いつきを、わたしはまったく信じもせず、軽くながした。

だけど、相方の頭の中はすでに、ひとりで動き始めていた。

わたしはじぶんの「しごと場」づくりに夢中になった。  

つづく