夢のハウス   


それは、唐突な想い、そして絵だった。

実家に帰っていた、ある日の夜、まるで降るように湧いてきたビジョンがあった。

ビッグテーブルに人々が集う キッチンからは緑が見え、どこかの料理好きの誰かが勝手に冷蔵庫を開けて、料理を作っている。

広いウッドデッキで相方がビールを飲みながら、本を読んでいる。

誰が来ても泊まれるゲストルーム。

だれでも出入り自由で長期滞在もOK。

だれもが、帰って来たと思えるような風透しのいい「夏休みの家」。

そして、みんなが笑って、いい「気」を放っている。

そんな「夢のハウス」の映像。

それが、どこにあるのか、どこで作るのかわからない。

だけど、「みんなの家」は、たしかに、どこかにある気がした。

翌朝、そんな夢の話をしたら、相方もそんな家を作りたいと想っていたと話した。

「いつか作りたいね」

その日から「夢のハウス」は、わたしと相方の目指す方向になった。  

つづく