出逢い
2004年の夏。
まだ友人だった、わたしの相方が、父のパソコンを修理するために、はじめてこの家を訪れたときのこ と。
なぜか、わたしは、まず最初に、この祠のある裏山に相方を連れていった。
今まで、どんな友人がきても、誰一人として最初に案内することがなかったのに。
そのときの印象を、あとになって相方は語った。
「なんていいところだろう、と、一目で気に入った」と。
わたしではなく、この土地に、一目惚れしたらしかった。
つづく